こんにちは、沖縄市ゼロカーボン推進窓口事務局です。
「地球温暖化」や「カーボンニュートラル」という言葉を聞くと、少し難しそうに感じるかもしれませんが、環境のことを考える入り口は、なにもニュースや教科書だけではありません。
物語や絵本、分かりやすい解説書を通して、自然やエネルギー、私たちの暮らしについて知ることも、大切な第一歩です。
沖縄市立図書館には、子どもから大人まで、それぞれの年代に合った環境関連の本がそろっています。今回はその中から、ゼロカーボンや地球の未来につながるテーマをもつ本をご紹介します。
冬休み、静かな時間の中で、本を通して「これからの暮らし」について考えてみませんか。
本のご紹介
物語から、自然とのつながりを感じる
『あるひ くじらが やってきた』 (くすのきしげのり 作)
ある日、町に突然くじらが現れたことにより起こるできごとを通じて、人と自然との距離や、自然をどう受け止めるかをやさしく考えさせてくれる絵本です。
環境問題を初めて考えるきっかけとしても読みやすい一冊です。
『ハチドリのひとしずく ― いま、私にできること』 (辻信一 監修)
森が燃える中、「私は、私にできることをしているだけ」と水を運び続ける小さなハチドリ。
「できることは小さくても、やらないよりはいい」というメッセージは、環境を考えるうえで大切な考え方を伝えてくれます。
世界の現実を知る
『世界がもし100人の村だったら』 (池田香代子 再話、C.ダグラス・ラミス 対訳)
世界の人口や資源のかたよりを「100人の村」に置き換えて紹介する本です。
地球の限りある資源をどのように分け合っているのかについて、実感をもって知ることができます。
『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』 (くさばよしみ 編、中川学 絵)
2012年、ブラジルのリオデジャネイロで開かれた国際会議において、南米のウルグアイの“世界でいちばん貧しい大統領”ムヒカ氏が行ったスピーチの全容を紹介する絵本です。
「真の豊かさとは何か」を考えさせてくれます。
知識から、環境を理解する
『知りたい!カーボンニュートラル』シリーズ (藤野純一 監修)
地球温暖化の仕組みや日本と世界の取組み、学校や家庭でできることについて、全4巻のシリーズで、図やイラストを使って分かりやすく説明しています。
初めてこの言葉に触れる方にも読みやすい内容です。
『再生可能エネルギーをもっと知ろう』シリーズ (安田陽 監修)
暮らしを支えるエネルギーについて知り、自然の力を活かした再生可能エネルギーはどのようなものかを学ぶことができる、全3巻のシリーズです。
太陽光や風力、水力などの再生可能エネルギーについて知り、考えてみましょう。
『15歳からの地球温暖化 学校では教えてくれないファクトフルネス』 (杉山大志 著)
「サンゴ礁の島国はしずんでしまうの?」「CO2をゼロにしなければならないの?」といった、地球温暖化がもたらす影響についての疑問に関し、公開データや科学的知見にもとづいて検証しています。
『知ってる?アップサイクル』シリーズ (「知ってる?アップサイクル」編集委員会 編集)
いらなくなったものをそのままの形で、新たな「価値」のあるものにつくりかえる「アップサイクル」。全2巻のシリーズで、さまざまなアップサイクルの取組みや、実際にアップサイクル工作でアレンジさいふやパスケース等を作る方法が紹介されています。
一人の行動が、未来を動かす
『あなたが世界を変える日 12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ』 (セヴァン・カリス=スズキ 著、ナマケモノ倶楽部 編・訳)
1992年にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開かれた国連の地球環境サミットで、カナダ人の12歳の少女が行ったスピーチをもとにした本です。自世代の未来を守るため、世界各国のリーダーたちに、環境や貧困にかかる問題の解決に向けて取り組むよう、世代を越えて訴えかけます。
『グレタ たったひとりのストライキ』 (マレーナ&ベアタ・エルンマン、グレタ&スヴァンテ・トゥーンベリ 著、羽根 由 訳)
当時15歳だったスウェーデンの気候活動家、グレタ・トゥーンベリが一人で国会議事堂前に座り込んだ「気候のための学校ストライキ」が、世界中に広がっていくまでをグレタとその家族が書いた一冊です。一人の行動から、大きな社会の変化にもつながることを感じさせてくれます。
おわりに
地球や環境の話は、遠い世界の出来事のように思えることもあります。
けれど、本を読んでいると、自然やエネルギー、そして私たちの毎日の生活が、少しずつつながって見えてきます。
今すぐ何か大きなことをしなくても大丈夫です。
気になる一冊を手に取り、「そうなんだ」「知らなかったな」と思うことから、未来への考えは始まります。
本の中で出会った言葉や物語が、これからの自分の考え方をつくるヒントになるかもしれません。

